近年、ゲリラ豪雨や台風被害といった異常気象に見舞われることが大変増えております。

弊社にお問い合わせくださる建物に関するトラブルの傾向も、以前とは変わって来ているのを感じます。

例えば、大雨が降った翌日の「雨漏り」の問い合わせ件数のみに注目してみても違いは明らかです。

 

今回は、思いがけないところからの雨漏り事例をご紹介したいと思います。

オーナー様のこだわりが感じられる装いのお洒落な2階建て住宅です。

 

今回、雨漏りしてしまった箇所は2階、オーダーメイドサッシをはめ込んだ採光窓の内側です。

この採光窓の上部フレームの内側からポタポタと部屋の中に漏水しています。

 

こちらが、天端のシーリング部分です。ところどころ破断したり劣化して隙間ができたりしています。

 

お客様にヒアリングしましたところ、以下のような状況でした。

◆30年前に新築

◆採光窓サッシは、オーダーメイドで設置

◆20年前に、垂直部分のガラスのみ入れ替え

◆何度か漏水は起きているが、最近特にひどくなり気になってきた。

◆オーナー様は遠方にお住まいで、現在は賃貸物件(入居者様有り)

◆最小限の部分補修を希望

 

これらを踏まえ、弊社がお客様にご提案致しましたのは、

「採光窓の天端のみシールの打ち替え」です。

現在、入居者様がいらっしゃること、お客様自身も最小限の工事を希望されていることを最優先し、一番疑いのある

天端のみに的を絞らせていただきました。

 

垂直部分のシールも経年劣化がなかったわけではございませんが、あくまでも、天端以外はガラスの入れ替え時に

一度メンテナンスされていること、メンテナンス済の箇所と天端とでシールの劣化程度に差が有りすぎる点を踏まえ

ての選択でした。

 

それでは、シール打ち替えの様子をご覧ください!

まず、この古くなって痩せた既存シールを撤去します。

その際、サッシの水抜き穴が砂埃で完全に塞がっていることに気づき、きれいに清掃したところ、中から溜まって

いた雨水がドバっと溢れ出てきました。

この地面についた水あとは、水抜き穴に溜まっていた雨水です。

穴ひとつから出た水あとが、大体200mm×450mm四方、結構な量でした。

ちなみに、水抜き穴はこのような形状をしています。サイズは、5mm×15mmです。

 

それでは、新しくシールを打ちましょう!!!

高さのある採光窓の天端ということで、脚立足場を設置しての作業になりましたが、弊社スタッフが丁寧にキレイに

仕上げてくれました!

 

 

施工完了!やれやれ、これで一安心ですね。

そしてしばらく雨は止まった様子、でした。

 

・・・ところが!!!

 

この後しばらくしてまた一晩中強い風雨が降った翌朝、お客様からまた雨漏りしている!とのご連絡が!!

しかも以前より漏れる雨水の量が増えている!とのこと。(弊社スタッフ青ざめる)

 

・・・これが、雨漏りの恐ろしいところです。ここからは、建物との知恵比べですね!

 

以下後編へ続く

 

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